金融政策

過去の為替介入実施時期・規模・その後の値動きの見方

日本の為替介入は、財務省の公式統計で1991年4月以降の全データが公表されています。年ごとの規模、円買い・円売りの別、直近の実施日と金額を、公式データにそって整理します。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

過去の為替介入とは

日本の為替介入の実績は、財務省が「外国為替平衡操作の実施状況」として公表しています。過去の介入実績の全データ(平成3年4月から)が、CSVで公開されています。金額は、円換算で、単位は億円です。この記事では、公式データにそって、年ごとの規模を整理します。

年ごとの介入額(公式データから)

年 方向 金額(億円) 約(兆円)
1995 円売り(ドル買い) 49,589 約5.0
1998 円買い(ドル売り) 30,470 約3.0
1999 円売り 76,410 約7.6
2002 円売り 40,162 約4.0
2003 円売り 204,250 約20.4
2004 円売り 148,313 約14.8
2010 円売り 21,249 約2.1
2011 円売り 142,971 約14.3
2022 円買い 91,880 約9.2
2024 円買い 153,233 約15.3
2026 円買い 117,348 約11.7

この表は、主な年だけを抜き出したものです(1990年代前半、1997年、2000年、2001年などにも実施があります)。2005年以降では、2010年・2011年・2022年・2024年・2026年以外は、実績がありません(2004年3月中旬から2010年9月までは、介入なし)。数字は、財務省のCSVを、集計したものです。最新の数字は、財務省の統計表で確認してください。

直近の実施日(公式データ)

実施日 方向 金額(億円)
2022年9月22日 米ドル売り・円買い 28,382
2022年10月21日 米ドル売り・円買い 56,202
2022年10月24日 米ドル売り・円買い 7,296
2024年4月29日 米ドル売り・円買い 59,185
2024年5月1日 米ドル売り・円買い 38,700
2024年7月11日 米ドル売り・円買い 31,678
2024年7月12日 米ドル売り・円買い 23,670
2026年4月30日 米ドル売り・円買い 62,787
2026年5月4日 米ドル売り・円買い 7,802
2026年5月6日 米ドル売り・円買い 46,759

近年の介入は、円安の行き過ぎを抑えるための、円買い介入です。2003年と2004年の大規模な介入は、円高を抑えるための、円売り介入でした。

データの見方

  • 介入額は、日本円を対価としない場合、実施日の日本銀行の円の対ドル中心相場で、円換算されます(財務省の注記)。
  • 各日の数値は、四捨五入されているため、合計が一致しないことがあります。
  • 公表の頻度:総額は毎月、実施日・介入額・売買通貨の詳細は四半期ごとです(介入金額と外貨準備参照)。

介入のあとの値動きの見方

介入の直後には、相場が大きく動くことがありますが、その後の動きは、金利差・景気・市場の需給など、ほかの要因にも影響されます。「介入があったから、その方向に進み続ける」とは限りません(為替介入の効果と限界参照)。

過去の為替介入の注意点

  • 公式データは、実績の公表です。介入の最中は、当局が、実施の有無を、明らかにしません。
  • 報道やSNSの情報は、公式データと、食い違うことがあります。財務省の統計表で、確認してください。
  • 過去の介入の規模は、今後の介入の規模を、示すものではありません。

過去の為替介入でよくあるミス

  • 報道の金額を、公式の数字だと思い込む。
  • 円買い介入と円売り介入を、混同する。
  • 過去の介入の水準を、そのまま、今後の目安にする。

過去の為替介入のチェックリスト

  • 財務省の統計表で、実績を確認したか。
  • 方向(円買い・円売り)を、確認したか。
  • 月次と四半期の、公表の違いを、理解したか。

過去の為替介入のFAQ(よくある質問)

Q. 介入は、年に何回ありますか?
A. 年によって異なり、ない年も多くあります。公式データでは、近年は、年に3日から4日の実施日が、確認できます。

Q. 最新の実績は、どこで見られますか?
A. 財務省の「外国為替平衡操作の実施状況」で、月次・四半期のデータが、公表されています。

筆者の見解(過去の為替介入)

過去の介入の記録を見ると、「介入が行われる局面」には、共通した特徴があると考えます。急激で、一方向に偏った値動きが、きっかけになるという点です。ただし、今後の判断には、過去の水準を機械的に当てはめず、常に最新の公式情報を、確認することをおすすめします。

過去の為替介入の関連項目

出典(一次情報)

本記事は情報提供を目的としており、投資助言・売買の推奨ではありません。「筆者の見解」は一つの考え方であり、結果を保証するものではありません。FX取引は元本を上回る損失が生じるおそれがあります。