FOMC議事要旨を公表、政策金利3.75〜4%と日米の円買い介入に言及
FRBが9月15〜16日のFOMC議事要旨を公表。政策金利を0.25ポイント上げて3.75〜4%としたことや、7月末の日米の円買い介入への言及を整理します。相場予想はしません。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月15〜16日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表しました。FRBのページの更新日は2026年10月7日です。議事要旨には、政策金利を0.25ポイント引き上げて3.75〜4%としたこと、そして7月末の日米による円買い介入が、ドル安の一因になったという記述が含まれています。為替を学ぶ人にとって、政策金利と為替介入の関係を確かめられる資料です。なお、この記事は相場の予想や売買の推奨を行うものではありません。
ニュースの概要
FOMCは米国の金融政策を決める会合で、議事要旨はその議論の内容を、会合の数週間後にまとめて公表する文書です。FRBが公表した2026年9月15〜16日会合の議事要旨によると、委員会は政策金利(フェデラルファンド金利)の誘導目標レンジを、0.25ポイント引き上げて3.75〜4%とすることに、参加者全員が賛成しました。FRBが9月16日に出した声明でも、同じ3.75〜4%への引き上げが、12対0で決まったと書かれています。
同時に、銀行システムの準備預金を十分な水準に保つ方針を改めて確認したと書かれています。
何が書かれているのか
金融政策の見通し
議事要旨によると、参加者の多くは、物価上昇率が高い水準にあり、労働市場は完全雇用に近く、経済活動も堅調に拡大していると評価しました。今後については、ほとんどの参加者が、年末までに誘導目標レンジをもう一度引き上げることが適切になる可能性が高いと考えました。ただし、各会合では先入観を持たずに臨み、今後の判断は入ってくる情報次第だと強調したとされています。
ドルの動きと為替介入
為替に関する記述としては、次の点が確認できます。
- 会合までの期間に、ドルは主要国の通貨に対して下落した。金利差の縮小と、海外経済の改善が背景として挙げられている
- 7月末の「日米による円を支える共同介入」も、円が通貨指数の中で占める割合が大きいため、ドル安に直接寄与したと説明されている
- 米国側の分の介入は、ニューヨーク連銀が、米財務省の代理人として財務省の資金を使って行った。FRBのシステム勘定(公開市場勘定)による外国為替の介入は、この期間には行われていない
さらに、市場の動きについての報告(ニューヨーク連銀のマネジャーの説明)では、2〜10年の米国債の利回りがおおむね35ベーシスポイント上昇したとされています。
読者への影響
FX(外国為替証拠金取引)を学んでいる人にとって、この資料から読み取れるのは、為替は米国の金利だけでなく、各国の金利差、海外経済、そして政府による介入といった複数の要素で動くという点です。議事要旨は、政策担当者がどのように状況を見ているかを知る一次情報です。
ただし、議事要旨は過去の会合の議論の記録で、将来の値動きを示すものではありません。次回以降の会合の判断は、今後入ってくる情報次第だと、議事要旨にも書かれています。
確認すること
- FRBのウェブサイトで、議事要旨の原文(英語)を確認し、「政策金利」「介入」の記述を読む。
- 財務省の外国為替平衡操作(為替介入)の実績の公表ページで、公表予定を確認する。同ページによると、月次ベースの次回公表は10月30日(9月29日〜10月28日分)、7〜9月の日次ベースは11月2日〜9日に公表される予定です。
- FX会社のスプレッド、スワップポイント、証拠金の取り扱いが変わるお知らせがないかを、利用中の会社の案内で確認する。
- 次回のFOMCの日程と、日本銀行の金融政策決定会合の日程を、公式のカレンダーで確認する。
議事要旨の読み方
FOMCの会合では、結論を示す「声明」が会合の最終日(今回は9月16日)に出され、議論の内容を記録した「議事要旨」は、そのあとにまとめて公表されます。今回の議事要旨のページの更新日は、会合から3週間後の10月7日です。声明が「何を決めたか」を示すのに対して、議事要旨は「なぜ、どのように議論したか」を知るための資料です。
読むときは、「参加者の多く」「ほとんどの参加者」「少数の参加者」といった表現の違いに注目してください。議事要旨は、意見の分布をこうした言葉で表します。この記事で紹介した「年末までにもう一度の引き上げが適切になる可能性が高い」は、ほとんどの参加者の見方で、決定ではありません。少数の参加者は、現行の政策金利は抑制的ではない、あるいは緩やかにしか抑制的でないとみていたとも書かれています。
筆者の見解
私見では、今回の議事要旨で注目しておきたいのは、政策金利の水準そのものよりも、「為替介入が、どの主体の資金で行われたか」まで明記されている点だと考えます。介入というと、日本の財務省が単独で行うものというイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、この資料には、米国側の介入について、米財務省の資金で、ニューヨーク連銀が代理人として動いたと書かれています。
また、議事要旨には「どちらに動く」という結論は書かれていません。FXの学習では、こうした一次情報を自分で読み、事実と推測を分けて整理する習慣が、無理のない取引判断につながると思います。値動きの予想に頼らず、損失を限定する管理を優先することを、あらためておすすめします。
出典(一次情報)
- FRB「Minutes of the Federal Open Market Committee, September 15–16, 2026」
- FRB「Federal Reserve issues FOMC statement」(2026年9月16日)
- 財務省「外国為替平衡操作の実施状況」
2026年10月10日時点の情報です。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・売買の推奨ではありません。「筆者の見解」は一つの考え方であり、結果を保証するものではありません。FX取引は元本を上回る損失が生じるおそれがあります。