注文・取引ルール

ロールオーバーとは日付の切り替え・スワップの発生時刻・持ち越しの注意点

ロールオーバーは、FXの1日の区切りで、ポジションを翌営業日へ持ち越す処理のことです。スワップポイントの受け払いが発生する時刻でもあり、夏時間・冬時間で時刻が変わります。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

ロールオーバーとは

ロールオーバー(rollover)は、保有しているポジションを、受渡日の翌営業日へ繰り越す処理のことです。FXの店頭取引は、本来は「受渡日」に通貨を受け渡す取引(スポット取引)ですが、差金決済として、決済日を次の営業日へ繰り延べることで、ポジションを保有し続けられます。

この繰り延べのときに、2つの通貨の金利差に応じたスワップポイントが、受け取りまたは支払いとして発生します。

発生する時刻

多くの取引会社は、ニューヨーク市場の終了時刻(現地17時)を、1日の区切りとして、ロールオーバーを行います。

時期 ロールオーバーの時刻(日本時間・目安)
米国が夏時間のとき(3月第2日曜〜11月第1日曜) 翌朝6時頃
米国が冬時間のとき 翌朝7時頃

具体的な時刻は、会社によって異なります。また、この時刻をまたいでポジションを保有していると、スワップが発生します。ロールオーバーの前後は、スプレッドが広がりやすい時間帯でもあります。

スワップポイントの発生

ポジションを、ロールオーバーの時刻をまたいで保有した場合に、スワップポイントが付きます。

状況 スワップ
ロールオーバーの時刻をまたいで保有 発生する(受け取りまたは支払い)
時刻の前に決済 発生しない
同じ日に、新規と決済を完了 発生しない

水曜日のロールオーバー(3日分)

通貨の受渡しは、取引日の2営業日後です。水曜日に持ち越すポジションは、土日を挟むため、受渡日が金曜日から翌週月曜日へ移り、3日分のスワップが付く扱いが一般的です(スワップ3倍デー参照)。

ロールオーバーの具体例

USD/JPY の買い(1万通貨)を、1日保有して、スワップを受け取る例です(数字は仮定)。

項目 内容
新規 月曜日の午後に買い
ロールオーバー 火曜日の朝6時頃(夏時間)
スワップ(買い) +30円(仮)
決済 火曜日の昼
損益 為替差損益 + スワップ30円

売りポジションの場合は、金利差の関係で、スワップを支払うことがあります。

ロールオーバーの実践ステップ

  1. 自分の取引会社の、ロールオーバーの時刻(夏・冬)を確認する。
  2. 持ち越す予定のポジションの、スワップ(買い・売り別)を確認する。
  3. 水曜日の持ち越しは、3日分であることを把握する。
  4. ロールオーバーの前後は、スプレッドの拡大に備え、新規や決済を避ける。
  5. 夏時間・冬時間の切り替え日を、カレンダーに記録する。

ロールオーバーの注意点

  • 夏時間・冬時間の切り替えの週は、会社によって時刻が変わるタイミングが異なる場合があります。
  • スワップは、会社の提示値であり、日々変動します。
  • 金利の低い通貨を買い、高い通貨を売るポジションは、スワップがマイナスです。

ロールオーバーでよくあるミス

  • ロールオーバーの時刻を知らず、数分の差で、スワップが付く/付かないを逃す。
  • ロールオーバー直後のスプレッド拡大の時間帯に、成行で決済して、不利なコストを払う。
  • 水曜日の3日分のスワップを知らず、マイナススワップの通貨を長く持つ。

ロールオーバーのチェックリスト

  • 取引会社のロールオーバー時刻を、手帳やカレンダーに記録したか。
  • 持ち越すポジションのスワップの符号(プラス・マイナス)を確認したか。
  • 夏時間・冬時間の切り替え日を把握しているか。

ロールオーバーのFAQ(よくある質問)

Q. ロールオーバーとは、ポジションが決済されることですか?
A. 決済されるのではなく、決済日を繰り延べる処理です。ポジションは、そのまま保有されます。

Q. ロールオーバーの時刻に、取引はできませんか?
A. 会社によって、数分程度、取引が停止する、または注文が制限されることがあります。取引ルールを確認します。

Q. スワップは、毎日同じ金額ですか?
A. 毎日変動します。会社が日々更新する値に従います。

補足:ロールオーバー前後の運用ルールの例

ルール 内容
新規エントリー ロールオーバーの前後30分は、見送る(スプレッド拡大のため)
決済 持ち越さないポジションは、ロールオーバーの前に決済
確認 夏時間・冬時間の切り替え週は、会社のカレンダーで時刻を確認

筆者の見解(ロールオーバー)

ロールオーバーは、「ポジションを持ち越すコスト(または収入)」の計算が行われる瞬間だと考えます。スワップが毎日付くことは、利点にも、負担にもなります。短期の取引では、ロールオーバーの前に決済して、スワップの影響を受けないようにする人もいます。自分の取引が、どの時刻をまたぐかを、意識することが大切です。

ロールオーバーの関連項目

出典(一次情報)

本記事は情報提供を目的としており、投資助言・売買の推奨ではありません。「筆者の見解」は一つの考え方であり、結果を保証するものではありません。FX取引は元本を上回る損失が生じるおそれがあります。