注文・取引ルール

逆指値注文とは損切りと順張りの使い方・約定の仕組み・スリッページ

逆指値注文は、指定した価格に達したら、成行で売買を執行する注文です。損切りと、ブレイクアウトの新規エントリーで使われます。約定価格がずれる点に注意が必要です。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

逆指値注文とは

逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)は、自分にとって不利な方向の価格を指定し、そのレートに達したら、成行で売買を執行する注文方法です。英語では Stop Order と呼ばれます。「指値の逆」という意味で、指値とは反対の方向に注文価格を置きます。

注文 指定する価格 執行される条件
買いの逆指値 現在のレートより高い価格 Askが逆指値に達したとき、成行で買い
売りの逆指値 現在のレートより低い価格 Bidが逆指値に達したとき、成行で売り

主な用途

1. 損切り(ストップロス)

買いポジションを持っているとき、下がったら売る逆指値を入れておくと、損失の拡大を自動で止められます。

保有 現在のレート 損切りの逆指値
買い 150.00円 149.50円(売りの逆指値)
売り 150.00円 150.50円(買いの逆指値)

2. 順張りの新規エントリー

「ここを超えたら上昇が強まる」と考える水準に、買いの逆指値を置いておく使い方です(ブレイクアウト戦略)。

約定の仕組みと注意点

逆指値は、条件に達した瞬間に成行注文に変わります。このため、指定した価格ちょうどで約定するとは限りません。

項目 内容
逆指値の価格 149.50円
条件が成立したときのレート 149.50円
実際の約定 149.45円(急変動で滑った)
差 5 pips の不利なずれ

特に、週末の窓開けや、経済指標の直後は、逆指値の価格を大きく飛び越えて約定することがあります。

具体例:損切りの幅を決める

資金50万円、1回の許容損失を1%(5,000円)とします。USD/JPY を150.00円で買う場合の例です。

項目 内容
損切り幅 0.50円(50 pips)
数量 5,000円 ÷ 0.50円 = 1万通貨
逆指値(売り) 149.50円
想定する最大損失 約5,000円(スプレッド・スリッページを除く)

逆指値の位置は、直近の安値の少し下など、通常の値動きでは到達しにくい場所に置くのが一般的です。

損切りの置き方のヒント

  • 直近の安値・高値(サポート・レジスタンス)の外側。
  • ATR(平均的な値幅)の1〜2倍の距離。
  • ちょうどキリのよい数字(150.00円など)の少し手前や奥(多くの人が注文を置く水準)。

逆指値注文の注意点

  • 逆指値は、ヒゲ(一時的な逆行)で執行されることがあります。直後に、元の方向へ戻る場合もあります。
  • 損切りを動かしてしまう(設定を遠ざける)と、損失が大きくなります。
  • 会社によって、逆指値の判定に使うレート(Bid/Ask)が異なります。

逆指値注文でよくあるミス

  • 逆指値を設定せずに、「見ていれば損切りできる」と考える。
  • 損切りを、ポジションを持った後に決める(感情で判断が遅れる)。
  • 新規の逆指値と、決済の逆指値を取り違える。

逆指値注文のチェックリスト

  • ポジションを持つ前に、損切りの価格と損失額を決めたか。
  • 逆指値が、Bid・Askのどちらで判定されるか確認したか。
  • 週末や重要な指標をまたぐ場合の、リスクを考えているか。

逆指値注文のFAQ(よくある質問)

Q. 逆指値は、指定した価格で必ず約定しますか?
A. 条件に達したあとは成行で執行されるため、価格がずれる可能性があります。ずれの方向は不利な場合が多いです。

Q. 逆指値で損切りしたあと、すぐに戻るのは避けられませんか?
A. 完全に避けることは難しいです。損切りの幅と数量を調整して、受け入れられる範囲にするのが現実的です。

Q. 逆指値と、トレール注文はどう違いますか?
A. 逆指値は価格が固定です。トレール注文は、価格が有利な方向に動くと、損切りの位置も追随します(トレール注文参照)。

逆指値で、ブレイクアウトの新規エントリーをする例

USD/JPY が、150.00円の抵抗線の手前で、何度も押し返されているとします。上抜けたら買う場合、150.10円に、買いの逆指値を入れておけば、画面を見ていなくても、ブレイクした瞬間にエントリーできます。同時に、損切りの注文(例:149.70円)も入れておきます(IFO注文)。ただし、だましでヒットすることもあるため、数量を抑えるのが前提です。

筆者の見解(逆指値注文)

逆指値は、感情が働く前に、損失の上限を決めるための道具だと考えます。「損切りをその場で判断する」より、「エントリーの前に決めておく」ほうが、判断がぶれにくいです。位置を決めたら、動かさないことが大切です。一度設定した損切りを遠ざける行為は、最も典型的な失敗パターンの一つです。

逆指値注文の関連項目

出典(一次情報)

本記事は情報提供を目的としており、投資助言・売買の推奨ではありません。「筆者の見解」は一つの考え方であり、結果を保証するものではありません。FX取引は元本を上回る損失が生じるおそれがあります。